3D デザイン電球に使用する 2 種のフィラメント: PLA と PET-G
3D デザイン電球は「螺旋 3D 印刷」という方法でつくっていますが,そのカバーには 2 種類の透明なプラスティックのうちのどちらかをつかっています.それらは PLA (ポリ乳酸) と PET-G (ポリエチレン テレフタレート G) です.これらはいずれも透明度が高いので電球カバーやランプシェードに適していますが,いくつか違う点があります.
PLA (左) と PET-G (右) を使用した 3D デザイン電球の例を写真でしめします.
PLA
PLA は代表的なバイオプラスチックであり,植物原料によるバイオマスプラスチックであると同時に微生物で分解することができる生分解性プラスティックでもあります.通常の状態では分解することはありませんが,コンポストに数週間いれておくと分解されて分子がちいさくなることがわかっています.
PLA はかたくてきずがつきにくいのが利点ですが,割れやすいのが欠点です.また,熱によわく 60℃ で軟化してしまうため,高温になりやすい電球につかうためにはくふうが必要です.3D デザイン電球に使用した PLA が通常の状態で変形することはありませんが,周囲温度が 40℃ 以上の場所では変形する可能性があります.
PLA はまた,プラスティックのなかでは比較的,紫外線につよいという特徴があります.太陽光やブラックライトのような紫外線を多くふくむ光があたる環境でも耐えられる材料です.
ところが最近,透明度がたかい PLA フィラメントが入手困難になりました.純度のたかい PLA はもろくてあつかいにくいため,たいていの PLA フィラメントには添加物がはいっています.そのため,「透明」と称して販売されているたいていの PLA フィラメントの透明度は純粋な PLA よりひくくなっています.
PET-G
PET-G は PET ボトルに使用されている PET にちかいプラスティックです.PLA よりはずっとやわらかく,割れにくいのですが,きずはつきやすくなっています.
PLA よりはやや熱につよいのですが,やはり 60℃ をこえる環境で使用するのは問題があります.PLA と同様に温度があがらないようにする必要があります.
PET-G は紫外線に関してはよわいといわれています [1].そのため,紫外線がつよい屋外などで使用するには適しません.LED 電球には青色発光ダイオードが使用されていますが,LED は紫外線はあまりださないので,太陽光が直接あたらない屋内での使用は問題ないとかんがえられます.
参考文献
[1] Catalin Gheorghe Amza, Aurelian Zapciu, Florin Baciu, Mihai Ion Vasile, and Adrian Ionut Nicoara: Accelerated Aging Effect on Mechanical Properties of Common 3D-Printing Polymers, Polymers, Vol. 13, No. 23, 10.3390/polym13234132.
関連情報
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デイシン (Dasyn) はオリジナルデザインの LED 照明器具「3Dデザインランプ」を製造販売しています.デイシンが独自に開発した「螺旋 (らせん) 3D 印刷法」によって造られた,ガラスではまねできない繊細な形や模様をもつ透明プラスティック製ランプシェード (セード) を使った,様々な表情をもった光の彫刻のような「3Dデザイン電球」や照明器具が,おしゃれに きらめき ます.
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