ネジ山に「うなり」をきかせた 3Dデザイン電球と電球カバーのアダプタ
3Dデザイン電球にも電球カバー (3Dデザインシェード) にも,ランプシェード (カバー) と電球本体とをつなぐためのアダプタがついています.これらのアダプタとシェードにはそれらを結合するためのネジが切ってありますが,そのネジに「うなり」をきかせているという話をします.
ネジ山の断面は「螺旋 3D 印刷でつくった入れ子のネジ」というブログ記事に書いたように正弦波にちかい形をしています.しかし,単純な正弦波を使うかわりに,周波数がちかい 2 つの正弦波をかさねて,うなりをつくっています.
つぎの図は周波数がわずかにずれた 2 つの正弦波 sin(20x) と sin(21x) とをえがいたものです.
すこしピッチがちがう 2 つのネジ山の形です.これらの差をとると,つぎのような「うなり」がある形になります.つまり,両端 (x = −0.8, x = 0.8) はネジ山が深く,中央はネジ山が浅くなっています.
このようなうなりをつけるのは,ネジ山を切りたい部分 (上の図では両端) とネジ山が不要な部分 (中央) とで差をつけるためです.ネジ山が不要な部分にも深いネジ山をつけると,アダプタが 3D 印刷しにくくなり,その強度が下がります.そのため,現在使用している 3D デザイン電球のアダプタでは,つぎのようにシェードをねじこむ下の部分ではネジ山を深くし,それ以外の (上の) 部分ではネジ山を浅くしています (以前は全体におなじ深さのネジ山を切っていましたが,そのためにアダプタの強度がやや低下していました).
電球カバー用のアダプタは 3 種類ありますが,それらも同様です.
もちろん,ネジ山が必要な部分と不要な部分とでまったくことなる曲線を使用して,後者にはまったくネジを切らないようにすることもできます.それにもかかわらずうなりを利用しているのは,シェードをつくるのに使っているのとおなじ「波合成モデル」をここでも使って,ネジ山が必要な部分と不要な部分をなめらかにつなぎたいというこだわり,あるいは経済性のためです.
なお,3D 印刷でネジをつくった他の例として「3Dプリンターでネジを印刷する!精密プリントに挑戦」,「3Dプリンターでボルトネジやナットを作る時の注意点」,「ネジをプリントしてみよう!」などがあります.
関連情報
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