これまで 5 年間ふみだせなかったクラウドファンディングに，ようやく挑戦しようとしています (追記: Makuake で 6 月 28 日に開始予定です)．クラウドファンディングのためにはあたらしいネタ (新商品) が必要ですが，それもある程度はきまりました．それは，ひとことでいうと LED が交換できる 3Dデザイン電球とペンダントライト，つまりこれまで一体になっていた LED とランプシェードを分離した 3D デザインランプです．

 

螺旋3D印刷を本気でビジネスにしようとうごきだしたのが 5 年前ですが，そのときからクラウドファンディングに挑戦したいとかんがえていました．それまでの仕事で国の補助金などをよくつかってきたのにあまり有効につかえなかったので，今度は開発のために公的資金をつかわず，資金は自己調達するとともに民間からも調達したいとかんがえていたからです．しかし，どういうテーマをもってそれに挑戦するのかが，いままできめられず，そこにふみだせませんでした．

 

これまで Yahoo! ショッピングの店と楽天の店で販売してきた 3Dデザイン電球には LED がきれるとシェードごと捨てて交換する必要があるという弱点があります．ここ数年，販売してきた中心的な製品が 3Dデザイン電球ですが，とくに直径がおおきい 3D デザイン電球は普通の LED 電球よりかなり高価です．それなのに，LED とシェード (電球カバー) が一体になっているため，きれるとシェードごと捨てる必要があります．現在使用している電球本体は日本メーカー製ですが，以前は中国メーカー製のものを使用していて，1 年もたたずに LED がつかなくなることがしばしばありました．また，現在は 5 年保証しているにもかかわらず，まれに短時間できれるものがあります．

 

いまかんがえているのは，この問題を解決するようなあたらしいタイプの 3Dデザイン電球とペンダントライトを開発して，クラウドファンディングにかけようということです．LED がきれたときにシェードを捨てずにすむようにしたいというのは製造者の希望ですが，お客様からも LED がきれたときにシェード (電球カバー) はすてたくないという声がよせられていました．そういう必要性や声にこたえるには，LED まわりの部品 (「電球本体」と呼んでいます) が交換できるようにする必要があります．これまでにも交換を可能にしようとこころみたことはありますし，実際に自分で交換していただいたお客様もいますが，おおくの場合にそれは困難でした．それを解決するあらたな方法を考案したところです．

 

いくつか試作品の写真をのせておきます．従来製品との差がわかりにくいかもしれませんが，これら 2 つの写真では同一のシェードをことなる電球本体とくみあわせることによって光のひろがりかたを変えています．電球本体とシェードを分離することによって，LED が交換できるだけでなく，このようなことも可能になっています．

 

 

電球本体とシェードの分離を実現するだけならもうすでにクラウドファンディングを開始しているところですが，さらによくばっていることがまだ開始できていない原因です．それは，そこに別記事で書いた「シングルトン連続生産」のしくみや，シェード・デザインの改良をあわせこもうとかんがえているということです．シングルトン連続生産についてはここでは深入りしませんが，それは多量連続生産する製品を 1 個ずつちがうデザインにすることです．それを実現するためにはデザイン方法や製造方法にも課題がありますが，クラウドファンディングにもちこむことにも課題があります．つまり，シングルトン連続生産する製品は現在のクラウドファンディングのしかけではお客様の注文をとるのが困難だということです．それをなんとか実現しようということで，すこし苦労しています．しかし，すでにだいたいのしくみができたので，もうすぐ Makuake でのクラウドファンディングを開始できるとかんがえています．(追記: その後，シングルトン連続生産についてはあとまわしにして，最初は固定的なデザインだけにすることにしました.)