3D デザインランプの写真撮影と後処理の課題
3D デザインランプをネットで販売するにはお客様に写真をみていただくことが必須ですが,写真でその魅力をつたえることは容易ではありません.写真で人間の目とおなじコントラストを実現するのはほとんど不可能だからです.どういう課題があるのかを解決のための手法とともに説明します.
3D デザインランプがだす光はきらめきがある,つまりランプシェード上の場所によって光のつよさがちがいますが,それを写真で表現するのは容易ではありません.3D デザインランプは照明器具なので強い光を発します.それにくらべるとランプシェードやその周囲ははるかに暗くなっています.それでも,ひとはつよい光と周囲のよわい光を両方同時にみることができます.つまり,ひとの目はカメラなどよりはるかに広いダイナミック・レンジをもっているということです.それに対して写真にとるとダイナミック・レンジがせまいので,周囲をうつそうとするとランプ全体が一様に白く写ってしまいます.また,ランプシェード上の場所による光のちがいを表現しようとすると,周囲は真っ黒にうつってしまいます.
下の写真はトロピカルフルーツ風の 3D デザイン電球の写真ですが,左は周囲がうつるように撮影したもの,右は電球の明暗ができるだけ正確にうつるように撮影したものです (カメラは Fujifilm X100).左の写真でも電球の明暗はある程度うつっていますが,あかるいところは飽和しています.右の写真でもまだ飽和している部分があるのですが,電球の周囲はほとんどみえません.
右上の写真のガンマカーブを調整して,周囲もある程度みえるようにしてみます.
これ以上,周囲をあかるくしようとすると,電球はますます不自然になり,周囲はノイズがめだつようになります.ノイズは HDR (high dynamic-range rendering) という方法で解決できますが,ダイナミック・レンジがせまい写真で表現するかぎり,不自然さはのがれられないとかんがえられます.ガンマカーブをかえるかわりに電球の部分とその周囲とで明るさを変えればもうすこし改善されるとかんがえられますが,電球の不自然さはのこります.むしろ明るいところがつぶれた最初の写真のほうが,電球のまぶしさが表現されています.
おもに表現したいものが何であるかによって,写真をどううつせばよいか,どう後処理すればよいかがかわってきます.後処理に関してはいろいろ経験してきましたが,まだそのやりかたは確立されていません.
備考
HDR についてはいろいろな解説記事がありますが,人工知能学会誌にも「私のブックマーク 高ダイナミックレンジ画像処理」(Vol 36, No. 1) という記事があります.
関連情報
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