和紙風シェードがつくりやすいフィラメントとつくりにくいフィラメント
和紙風のランプシェードをつくるのに透明な PLA (ポリ乳酸) をつかっていますが,PLA フィラメントにもいろいろな性質のものがあるので,選択をあやまるときれいにできません.
以前はながらく JG Aurora というメーカーの透明フィラメントをつかっていましたが,2 年ほどまえに入手できなくなりました.かわりのフィラメントをさがしましたが,透明度がたかくて満足できるフィラメントがみつかったのは最近のことです.
現在おもに使用しているのは PeachClover の細巻き PLA フィラメントですが,このフィラメントは JG Aurora のフィラメントより透明度がやや落ちます.添加物がちがうのだとおもいます.その結果,どうやら和紙風シェードがつくりにくくなっているようです.つまり,高温にしても和紙風になりにくいのです.
JG Aurora など,以前つかっていたたいていの PLA フィラメントは 250℃ くらいの温度でゆっくり吐出すると「白化」します.つまり,和紙風になります (左下の写真).これは和紙風フィラメントをつくるとき以外はむしろ邪魔な変化です.たとえば閉じたシェードのような球にちかいものをつくるとき,極の部分は十分に温度をさげてつくらないと白化してしまいます (右下の写真).
和紙風シェードをつくるときは逆にずっと白化した状態を維持する必要がありますが,現在つかっているフィラメントではそれがむずかしくなっています.250℃ くらいでゆっくり吐出しても,十分に白化しません.そこで,和紙風シェードにはほかのフィラメントをつかうことにしました.とりあえずはのこった JG Aurora のフィラメントをつかっていて,まだ今後どのフィラメントをつかうかきめていませんが,透明度がさがってもよいので選択肢はひろくなります.
追記 (2022-3-16): フィラメントがなぜ,どういう条件で白化するのかはよくわかっていませんが,印刷時にパチパチ音をたてるので,たぶんフィラメントにふくまれる水が気化して泡になるためだろうとかんがえています.PLA が吸水しないようにするのはなかなか難しいのですが,それを逆手にとっているわけです.しかし,最近は白化しにくいフィラメントがふえていて,和紙風シェードはつくりにくくなっています.フィラメントの吸水と乾燥について書いた Nature 3D のブログ記事が参考になります.
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